2011 篠山マラソン 参戦記
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こんにちは、ハコです。 今後、挑戦されるランナーズメンバーと、自分への忘備録を兼ねて、先週日曜の篠山ABCマラソンの出来事を簡単にブログに綴っておこうと思います。
事前準備と大会前夜
今回のマラソン、昨年のNYCM2010のリベンジする大会を探していた時、参加費用が安いって理由で決めちゃったのですが、大会前日確認すると、5時間10分制限の大会と知りました。 恐らく、狭いコースなので、スタートラインまで10分は掛かることを考えると、実質5時間制限のレース。昔、出ていた 福知山の制限時間が、5時間から6時間に緩和されたことを考えても、結構、ストイックさを保ってる感じ。
今回のマラソンは、一応NYCMのリベンジという事で、4時間帯切りを狙っていました。 でも、練習量は普段と変わらず、月に60-80km程度。珍しく、2月は30km走を加えた事で、月半ばで88Kmを超えたものの、意味不明のアキレス腱痛から結局、2週間、全く走らず前日を迎える事に。 今回は、生活面でも摂生を保つつもりで、タイムの為には、体重管理も心がけ、朝昼はDHCのプロテインダイエットを併用し、食事カロリーも制限。でも、遅く帰宅しても酒のんで食べてしまう習慣は断ち切れず。。。 雑誌で読んだ通り、大会1週間前から禁酒生活と、炭水化物を一時的に取らず、大会数日前に食べてカーボローディングを目標にしたものの、月曜 飲み会、水曜も外食、金曜 PTA関係打ち合わせ後、Q玉さんも合流キッパーズで懇親。 最後の最後、禁酒したのは前日のみでした。反省!
【教訓1】 大会前はお酒は、肝機能を整える為控えた方が良いらしいです。 カーボローディングは、計画通りに。(まあ、>4時間ランナーの私には余り関係無いかも知れませんが。。)
前日、タイツ、短パン、おやじロゴ入りタンクトップ、等準備して、遅くとも24時には、就寝予定。 が、何となく普段通りに過ごしてると気がつくと12時半。 さっさと用意済ませようと、ウエアを揃え、GPS腕時計に充電しようと思ったら、あれっ、充電器が見つかりません。 自分が電機メーカー勤務しときながらいつも思うのは、携帯電話、iPad、PND、ノートPC、、、同じように持ち歩く電子機器毎にACアダプタが異なるのは不便で仕方ありませんよねぇ。 と、ボヤきながら必死に探すも見つからず断念。 折角、高いオモチャを買ったのに、GPSでペース配分決めるつもりが、本番で使えないとは。。。 気を取り直し、普通のスポーツウォッチを取り出そうと、普段直してる引き出しをあけたら、ありゃりゃ、こっちも見つかりません。 前回使った後、どこかのカバンに入れたままなのか、あれこれ心当たりを探すも出てこず。。。 うーん、困った。 流石に、5kmおきのタイムは、ペース確認したい。 迷ったあげく、牧落交差点のドンキホーテへ直行を決定。 01:40am
さすが、深夜営業のお店。 夜中にも関わらず、結構賑わっています。篠山一回の為に高い時計は買いたく無いと物色すると、ありました! 定価990円の時計が、特価で850円成り。ラップタイム計測機能付きで、十分、十分。
買い物終わって帰宅、床に着いたのは2:10am。
【教訓2】 マラソン準備は、前日の夜までにしっかり済ませ、十分な睡眠を取りましょう。
朝6:10起床。 睡眠4時間ですが、まあ、いつもこんなもんです。NYでは、おやじcallもあり、3時間睡眠でしたし。
大会当日
現地までは、辻本さんと会社の同僚とで移動。モノレールから乗り換えて、宝塚まで、阪急で移動、そこからJRで特急列車で篠山口へ。 快速に乗れば安かったんですが、流石に当日あさから吊り革持って立って行くリスクは避けたく、ちょっと高いけど奮発。 大会本部でゼッケン引き換えも終えて、着替え、トイレを済ませたのが10:20過ぎ。
ちょっと、時間の読みが甘かったです。実は大会主催側からは、10:30までに、自分の出発区分け位置に集合するよう書かれており、これに遅れると最後尾からの出発になるのでした。
慌ただしく荷物を預け、出走場所を目指すも、既に10:30過ぎており、「はーい、スタート位置はこっちです。 もう、自分の出走位置へは行けませーん。」と、係員に誘導される羽目に。 別にグロスタイム(大会スタート時点からゴールまでの総タイム)には、拘ってないのですが、スタートラインまでの時間が掛かれば、結局、足切りのタイムには響きます。 最悪、ゴールゲートに1分合わなかったときは、"スタートでもっと前から出てれば""あそこで猪汁を食べなかったら、歩かなければ。。 等々、きっと後悔するのです。 私は密かに、辻本後輩をスタート地点でかなり後方からスタートさせる事に申し訳なく思いました(口にはしませんでしたが。。 辻本ちゃん、あと1分ゴール遅かったら、恨まれてたね。。)
【教訓3】 大会前のトイレは混みます。出来れば、会場に入る前に済ませれればbetter。 スタート地点へは余裕をもって移動しましょう。
思った通り、我々のスタート位置からだと、スタートラインを超えるまでに10分ちょっと掛かりました。結構後方からのスタート、 ゴールまでは、5時間の制限です。 正直、途中で気を緩めて歩き続けると完走は厳しいです。
5kmまでは、3人で一緒に走ろうと、私がペースメーカーに成りました。 キロ5分半をキーぷするつもりで走ります。 GPSウォッチは持ってないものの、結構、正確にペース刻めました。(流石に安物時計は、ラップ記録機能が無かったようで、途中経過は全部消えました。) 最初の1km,2kmの表示で時計確認すると、ピッタり キロ5.5分のペース。 5km通過は、27分40秒、そのまま走って、10kmは55分ちょっとで通過。 昔は、ペース配分考えて走ってなかったので、かなりの進歩、成果です。
10kmまでは、給水場も混雑しており、そこでペースを狂わせたく無いので、自前のドリンクを飲みながら走りました。 15km,20kmとほとんどペース落とさずに快調に走破。 今回の目標の一つはトイレ休憩無し(お腹壊さずに)走り切る事。事前に蛤先輩からアドバイス受けた下痢止め ストッパA を出走前に服用、走ってる途中も念の為にもう一回服用。 そのお陰か、水分補給もボトルから行っててガブ飲みしなかったからか、お腹は大丈夫そう。
ハーフ地点通過は、確か1時間57分後半。 このままのペース刻めれば、目標達成! と欲が出ますが、そんなに甘くはありませんでした。 25km超えた頃から、トイレ行きたい気持ちに。。 NY ほど深刻ではありませんが、やはりあと2時間我慢出来る訳も無く、慎重にコース脇の仮設トイレを確かめながら走りました。 まだ、余裕があったので、列の出来てるトイレはパスして、次のトイレに賭けました。 トイレの設置間隔が狭かったのか、自分に余裕が有ったのか分かりませんが、30km手前で空席トイレを発見、すかさず飛び込みました。 流石に、トイレの時間をラップ計測しませんでしたが、2分以内で戦線復帰出来たと思います。 念のために、ストッパAをもう一錠服用。 その後、トイレを欲する事はありませんでした。
トイレ休憩を挟む25km頃から、折り返しランナーとずっと対面走行が続きました。田園風景のなか、ずーっと遠くまで折り返しランナーの列が見え、気分的には辛いコース。特に一番、気分的にしんどい30km付近が、対面コースなのは今ひとつでした。
事前にコースの高低差を確認した時は、25km超えると何となく下りメインにおもえたので、後半も上手く前半のペースをキープ出来るかと思ってったのですが、全然、違いました。 30kmからは、すっかりペースが落ちてしまいました。
今回は、電解質補給の為に塩飴を取りながら走ったのですが、一緒に水を取らなかったのが原因か、頭がボーッとしてきました。 マラソンでいつも思うんですが、体ってホントに正直です。 ナトリウム(カリウムかなぁ?)が減ったら的面に、足痙攣に来るし、水分が足らないとすぐ熱中症になる。 昔、ストックホルムマラソンでお腹を壊さない様にランニングの下にスポーツ下着(ピチピチの奴。アーマー。。。 忘れた、名前)を着て走った事がありますが、その時は、走りながら頭がボーッとし、フラフラになりました。最初は、原因が体温上昇と思わず、リタイアも考えたのですが、途中休憩して下着を脱ぐと一気に楽になった事があります。
早速、次の給水地点で、スポーツドリンクを多めに飲み、手持ちのボトルにも補給しました。 暫く走ると、徐々に楽になりました。 足の疲れは、変わりませんが頭がボーッとするのは解消。 しかし、この大会のスポーツドリンク、目茶薄い! 全然、体液の電解質濃度より薄いです。この大会、スペシャルドリンクの設置を認めてるのは、スポーツドリンクがショボいからぁ?
で、【教訓4】 水分と電解質はコンスタントに補給しましょう。 喉が乾くかどうかに寄らず、体は乾いています。
【教訓5】 大会に寄ってはスポーツドリンクが、全然ダメです。自前のドリンク持参か、塩分補給飴を併用しましょう。
一番苦しかった30-35km を超えると、気分的には楽になりました。ペースはちょっと持ち直した気がしますが、精々キロ6ー6.5分程度。 もう、サブフォー達成が無理なのは分かっていたので、何とか4:10以内でゴール出来ないかと思い、何とか頑張りました。 ちょっと機嫌が悪くなり出した大腿筋に、持参したスプレー消炎鎮痛剤を吹き掛け、宥めました。
言い忘れましたが、この大会、地元ボランティアの差し入れ、沿道の応援が凄いです。私は、自前の飴を持参してたので差し入れは殆ど頂きませんでしたが、チョコレート、飴、バナナ、オレンジ、、色んな差し入れありました。途中で頂いたオレンジ、美味かったぁ! 驚いたのは、道端に長テーブルを置き、色々な差し入れメニューを準備してた方。 水、スポーツドリンク、白ワイン、ビール。。?? えっ! 誰が、マラソン中に酒飲むの? 知らない人からの、「頑張れ! もうちょっと!!」って声援。しんどくなった身体を奮い立たせてくれました。
40km通過は、手元の時計では3:58 台。 何とか4時間以内で通過したものの、4:10でのゴールは有り得ません、結構足に疲れが来てます。出発前に、左アキレス腱をテーピングしたのが効果有ったのか、心配した痛みは有りませんが、大腿筋がピクピクし始め、痙攣の兆しも感じます。 下手に屈伸でもすれば、攣りそう。
あと2キロ。 でも、この2キロ、歩いた訳じゃ無いのに、今から考えると何で20分も掛かったのでしょう?? 途中で足首と大腿部にスプレー するのに結構立ち止まったのがタイムに響いたのだと思います。 もう、下痢の心配も無いので給水点では、安心して十分水分取り、頭を冷やしながら何とかゴールを目指しました。
【教訓6】 やはり、ラップタイムが記録に残るランニングウォッチは必須ですね。今更、言っても仕方ないですが。。
残り1kmの表示が出て、気分的には終わった、って感じ。手元の時計では、何とか4:20以内には入れそうなので、最後の力を振り絞ってゴール目指します。
ゴールは、手持ちの時計では、4:18:26。 後でネットの公式記録見たら、4:18:28 でした。 順位は、グロスタイム順で掲載されるので、3600番位。未登録男子の部では、順位は真ん中より後ろでした。スタートラインまでのロスが5分程度なら、真ん中位の成績でしょうか。
しかし、辻本ちゃん、順位見たらホントにギリギリだったねぇ? 未登録男子の部、完走 で後ろから10番だったよ。( 勿論、ネットタイムなら、もっと順位上がるけどね。 ) とにかく、完走で来て何よりでしたね!
走り終えて
おやじランナーズで練習し始めた頃から、真面目にマラソンの記録を意識する様になりました。 結果的には、給水点での数十秒の遅れよりも、走行ペースを如何に速く、長時間持続出来るかが結果に現れる事、何度も体験しました。 ハーフマラソンなた、勢いだけで行けそうな気がしますが、やはり42kmを走り切る間には、様々なドラマがあります。思った様に上手く行かない、だから奥が深いんだと思います。
マラソンから3日目の朝を迎え、足の痛みは殆ど有りません。"ここで、鍛えたら筋肉が強くなるんだろうなぁ、"と思いつつ、今日は会社の飲み会。 中々、ストイックな生活は出来ないかおやじランナーの私です。
おやじランナーズの皆さんも、是非、フルマラソン チャレンジ下さい。 簡単ではないかも知れませんが、だから目標にしがいがあります。 初完走した後には、感動が待ってますから!
では、では。
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2011年03月09日(水)06:06:27
No.121
(おやじランナーズ)
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NYマラソン紀行
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お久しぶりです、はこ@ランナーズです。
先週土曜の朝に伊丹を出発、2泊4日で米ニューヨークにマラソンを走りに行き、今日の夕方に伊丹に戻りました。
今回のNYCM(New York City Marathonの略ね)ブログ、東京までの帰路、長時間フライトで書き綴ったのですが、どうも長過ぎ。。 皆さん、私のマラソン履歴含め、どうでも良いでしょうから、大会先夜からのパートのみアップしました。 ----------------------------------------------------------------- 大会前夜(=日本からNYへの到着日)、オペラからホテルに戻ったのは、夜12時前。 翌日は、朝、5時過ぎに起床、ホテルはチェックアウトして6時前には出るつもりでした。 成田を出てから26時間、フライトでも余り寝れなかったので、明日の出走までには短時間でもグッスリ寝たいと、メラトニンを一錠飲んでから温めのシャワーを浴びて、荷物の整理を終えてベッドに入りました。 目覚ましは、念のために使いなれた日本の携帯と、ホテルの目覚ましの二段構でセット。 午前1時前。 日本時間では、お昼過ぎ。体は疲れてる筈なのに、中々寝つけません。 やっと、ウトウトし意識が無くなった頃、携帯が激しくなりました。一瞬、訳が分からず、ベッドから飛び起きました。
午前3:52、おやじ仲間からの激励国際電話。普段、この携帯は海外出張中は電源を入れないため、掛っってくる事がないのです。 暖かい激励を頂きました。 胸がジーンと来ました。でも、これで目が完全に覚めました。 もう少し寝ようとすればするほど、興奮してるのか寝つけません。 まあ、良いや、とベッドを出たのが4時半。 ここで、ipadの電源を入れると時刻は3:30。 あれっ、と思い腕時計を見ると4:30。。。ホテルの机の時計も4:30………… 昨晩、到着時に腕時計はセットしたし、昨日はそれで正しかったので、腕時計を信用し行動開始。 摩擦予防のワセリンを足指に塗って、乳首に同じくバンドエイドを貼って、ランニングウェアに着替えを済ませます。 軽く朝ご飯を食べて荷物をまとめて5:40に部屋を出ました。なんせ、10:10スタートなのに、7:00にマンハッタン南端からフェリーへ乗れとのこと。 ちょっと早いかもと思いながら、フロントでチェックアウトお願いしました。 何の気なしに見た壁の時計は、4:42……… えっ、、、??
そうです。 サマータイムが昨晩で終わったので、今朝から1時間時計が遅れるのでした。 ヨーロッパは、10月の最終日曜日で変更するので、まさかそれよりも2週も遅くアメリカで変更されるとは思ってませんでした。。 ipadは、現地でWLAN接続した時点で、現地時間に修正され、ちゃんとサマータイムからの修正も掛っていたのでした。 うーん、これなら無理して早く起きる事無かった。。 もう一度、部屋に戻ってベッドに横たわりましたが、今更熟睡モードには入れませんでした。
まあ、体内時計は日本の朝、ちょっと辛いけど数時間は寝たので徹夜明けよりはマシ。 地下鉄では、たまたま電車賃を持たずに来たスロベニアのランナーに地下鉄代をおごり、彼と一緒にフェリー乗場のあるバッテリーパークへ移動。 何でも、昨年はNYCM出走ランナーは地下鉄はフリーだったとのこと。 彼は、ボストンマラソンにも出走した強者、ベストは3時間弱! 本当は彼は、私よりスタート時間が早い(申告タイムでスタート時間を区切ってる)のですが、寝過ごしたとのこと。 本来、5:30のフェリーに乗らねばならなかった彼は、焦っているため先先へと進み、こちらを待ってくれるにで仕方なしにフェリーも先頭の降り易い場所へ陣取り、また、フェリー降りてからのバス移動もサッサと再前列に待っていた空席なしのバスに乗り込みました。次のバスで座って行きたかった。。。
これが、今回の遠征で唯一撮った観光らしい写真。 マンハッタン島からスタッテン島に南下するフェリーボート上から撮った自由の女神。 分かりますか、遠くにチビッと写ってるでしょ。。
スタート地点は、マンハッタン島から南に海を渡ったスタッテン島。私のスタート(wave2)では、 9:40までに規定の集合場所に集まるのですが、スタート地点に着いたのは7:40。 体を動かさないと凍える気温の中、リピーターは寝袋に包まったり、金属蒸着したエマージェンシーシートを巻き付けたりと自己防備しています。 初めての参加だと、この辺の情報が無いので困ります。 仕方無しに、日の当たる場所に着替えの袋を敷き、直接、地面からの冷気で冷えない様にしてうずくまって待ちました。隣に座っていたおばさんは、13年ぶりの参加、コネチカットから来た人で、日本から参加の弾丸ツアーランナーの健闘を祈ってくれました。 流石に、4万人以上の参加者を決まった時間に所定の場所に移動させるには、主催者は大変な苦労をされてる事でしょう。 当日の延着も見越し、 2時間前に到着させる様なスケジュールを組んでくれてるのでしょうが、ちょっと早く集合させ過ぎ。 今度、参加する時は、スタート1時間前でも十分だと、分かりました。
9:30頃に羽織ってきたダウンジャケットと薄手のパンツを脱いで、荷物を所定の袋に入れて自分のゼッケンNoが書かれたステッカーを貼り、UPSのトラックに預けます。 どこの大会でも、荷物を袋に入れて預かってくれますがNYCMは、スタート地点とゴール地点が異なるため、4万人以上の荷物を番号別にトラックに分別、ゴール地点まで運んでくれるのです。 この辺りも、高い参加費に含まれたサービスの一環です。
9:35頃、自分のスタート位置に行くための列に並ぼうとすると、白い炭坑服姿+ヘルメット、胸元にチリ国旗とPena の文字が書かれた男が人集りに居ました。 ”おおっ!彼が、A見デスクが言っていた炭坑男か!!”と思い、近づき "Excuse me, are you Pena ?" と尋ねました。 "Yes,I amPena. But I'm another Pena. Eric Pena." と苦笑いしながら返事がりあました。 所謂、コスプレ男でした。。 まあ、炭坑から奇跡的な生還をした男が、炭坑ヘルメットと胸に自分の名前をマジックで書いて、走らないわなぁ。。
9:50頃、やっと列が前へ動き出し、スタート地点まで第二出走グループの列が移動しました。 私は、スタートラインから2mくらいのところでしたので、自分の手元時計と大会記録が殆ど同じだと思っていたら、どうも大会の時計は最初のスタートで回されているので、30分ほど既に経過した時間でした。 ややこしいので、今回は自分の時計を頼りにペースを確認します。 今回初めて、GPS付きのGarminのスポーツ腕時計でイーブンペース走を心がけましたが、どれだけ電池が持つのか、また、十分に使い方を熟知してないので、念のため使い慣れたカシオの腕時計ももって走りました。 5kmおきのペースは、慣れた右手首のカシオで計測、走行ペースは左手のGarminで確認する念の入れよう。
頭上をヘリコプターが飛び交い、場内アナウンスも騒がしくなって来ました。 丁度、10:10になったとき、先頭がスタート、私も飛び出しました。 会場から出るといきなりブルックリンへ渡る橋を渡ります。 当然、橋は平坦ではなく、緩やかな登りと下りがあり、スタートそうそう登らねばなりません。 海面からは結構高い位置に橋が架かっており、結構の横風が吹いており、走り初めの体には凍える体感温度。 今日の戦略(そんな、大した者じゃありませんが。。)は、とにかく、4時間切りのイーブンペース キロ5分30秒をキープすること。 昨年末の加古川で、イーブンペースで走ることの大切さを思い知ったので、今日もそれを実践できれば、。。 と思っていたのですが、加古川と違い、急ではないもののNYは凹凸が多いコースなので同じようにペースをキープできるかが心配。 自分ではキロ5:30秒を心がけてるつもりでも、レース開始時は周りのペースが速いため、ちょっと油断すると直ぐキロ5分までペースが上がってしまいます。 ブルックリンを北上、途中で緩やかな丘を幾つか越えて、クイーンズ地域に入ります。 走り初めて気づいたのですが、米国ではマイル表示が普通なので、日本や欧州の大会では当たり前の1Km表示がなく、初めての距離表示は1mile(1.6km)で現れました。 そう言えば、大会前日のExpo会場で売られていたTシャツも26.2マイルの文言がやたらに出てました。 こんなとこにも、地域性の違いを実感。
体も温まり、ペースは安定しました。 左膝にちょっと痛みを感じましたが、そのままハーフ通過まではイーブンペースをキープ。 5km: 00:26:28 10km: 00:52:57 15km: 01:20:17 20km: 01:47:40 Half: 01:53:46 手元のGPSで確認しているから、当たり前ですが、何時に無く平均的なペースを維持しています。 出走前に心配していた左ふくらはぎも今のところ悲鳴を上げてないし、”おっ、このまま行ければ、4時間切れるかも。。” と思ったのが悪かったのでしょうか、23km頃からお腹の調子が怪しくなってきました。
汚い話で恐縮ですが、私、フルマラソンでは結構の確率で走っていてお腹を壊します。 ひどいときは、レース中に4-5回、トイレに駆け込んだこともあるくらいで、いつもゴール後は、『お腹の中からスッキリ』 とどこかのCMの様に体は軽くなってるのですが、走りながらトイレを捜す辛さ、皆さん想像できますか?
夏の大会(Stockholmが顕著)では、暑さのためにドリンクをがぶ飲み、結果的に飲みすぎで腹壊し、冬の大会(昔良く出ていた福知山)は冷たいドリンクと外気温でやはり腹を壊す。。 お腹を壊さずに走り切れた、昨年の加古川、あれはある意味奇跡に近いbestコンディションだったと思います。
何とかトイレ休憩をせずに走りきりたいと、下腹に力を入れてましたが、駄目です。。 24km付近で諦めて道端の仮設トイレに駆け込みました。 速攻で用を足し戦線復帰。 これ一回のトイレ休憩だけなら、まだペースを保てれば、4時間の目標に望みはありました。 25kmの通過タイム: 02:18:44 までは良かったのですが、あっ、アカン、またお腹が痛くなりそうな予感がする。
悪い予感は的中しました。25kmからは、足取りが重くなりペースが落ちたことに加え、腹痛が再発しないかビビリながらの走行。 体を冷やすことを避けたく、このころから水分補給も控えめにしましたが、これが後で、災いの元に。
レース中の仮設トイレ、必要ないときには良く目にする気がしますが、必要な時になかなか見つかりません。 ”なんで、もっとトイレ準備せえへんの!”と怒鳴りたくなりますが、仕方ありません。 30km(02:51:01で通過)越えた辺りから、暴発(失礼。。)が怖くなり足に力が入りません。 観客用のトイレが歩道に設置されてるのを見つけ、心が動きましたが、観客の列を越えていく勇気も無く、見過ごして通過。 うぅ、一瞬立ち止まらないと、まさに漏れそうな感覚を何度と無く経験、もうタイムのことはどうでもいい、トイレが欲しい。
距離は覚えてませんが、32-33kmの間くらいで、道の向こうにバスケコートを発見。 あれは、トイレでは! コースから離脱して、速攻でトイレのドアを開け、滑り込みセーフ! でも、体内に溜まったモノを出し切ったのに腹痛は治まりません。 もう、こんな経験はしたくないと、長時間の休憩モードで腹痛の退くのを待ちました。 先のトイレ休憩だけなら挽回できたでしょうが、これだけ休んだら、4時間切りの夢は消えました。。
気を取り直し走り始めたら、アララ、久々に大腿部の筋肉が大痙攣開始! 長時間座っていた姿勢から走り出したのがきっかけになったのか、両足が痙攣したら走れません。 思わずうずくまり、屈伸。 やはり、10km前から電解質補給を止めたために、一気に足が攣りだしたようです。 体って、凄く正直です。 周りの声援が聞こえますが、これって不思議ですね。 何時もはへタレ気分でうずくまってることが多く、そんな時に、ゼッケンの名前を呼ばれたり、『頑張れ!』って(ドイツ語、スウェーデン語ですが。。)言われると、じーんと来て気力が湧くのですが、今回は、自分が『なに、クソっ!』と思ってるモードだと、人の声援が単なる雑音にしか聞こえませんでした。
腰のポーチから、パワーバーのジェルを取り出し、スポーツドリンク少々を一緒に飲みます。 あくまで体を冷やさないように、がぶ飲みしないように注意して給水。 足の痙攣は、完全には治まりませんが、ゆっくりだと何とか走れます。 もう、キロ5.5分の目標ペースキープは絶対無理、キロ7分弱がギリギリのペース。
2度目のトイレ休憩を挟んだ35kmは、03:33:36で通過、ここで10分近い遅れ。更に、40kmの通過タイムは、04:07:52で、35-40kmは歩きはしなかったものの、この5kmで34.5分も掛かってしまった。
ひたすら、足元を見ながらの消極的な走りをキープ。 もう、堂々と前を見て走る元気と気力が残ってませんでした。
マラソンもいよいよゴール前2kmを切り、コースはセントラルパークへ突入。 最後の2kmくらい、フラットにしてよ。。。 と小言が出るくらい、また、登り〜っ! あきません、もう限界です。 一旦止まって屈伸、そしたらまた足が痙攣、今度は足が出ません。 不覚にも、41km過ぎで数百mを歩行。 昨年から、歩かずにフル完走を出来るようになっていただけに残念ですが、立っているより前へ出た方が早くゴールできると思い、歩きました。 残り1km位(マイル表記だったのか、良く覚えてません)は無理して走りましたが、殆ど足を引きづってのゴールなので、全然格好良くありません。 ホントは往年の瀬古選手の様にラストスパートして、華麗にゴールしたかった。。。
手元の時計を止めて、コース横にうずくまりました。 両足大腿部の痙攣がまた来ました。 ”Are you okey ?”と声を掛けられ、"Yes, I'm fine." と答えたのに、脇から二人の兄ちゃんに抱えられ立たされたと思ったら、そのまま、車椅子に座らされました。 ”私、大丈夫ですよ。” と言ったモノの、既に車椅子は救護テントへ突進しており、途中下車は認められず。
”どうしたの?”、(筋肉が攣る、痙攣するって単語を知らないので) ”この筋肉に痛みがあります。冷やせば大丈夫なので、cold sprayか氷を下さい” と説明しましたが、取り敢えずベッドに寝かされ、アイシングしながらボランティアナースの問診開始。 ”どこから来ましたか?” ”日本です” ”何時来たの? レース前は十分に休息したの?” ”昨日のお昼前にNYに着きました。 時差ボケと、友人の電話のせいで昨晩は2-3時間しか寝てません。 で、今日走って、明日朝のフライトで日本へ帰ります。” ”Are you crazy,y,y,y??” まあまあ、そんな大声出さんでも。。 やっぱり、米国ナースにも Kamikaze 弾丸スケジュールは恐れ(呆れ)られたようです。
問診が終わると、今度は太股の筋肉を押さえられ、”あっ、あっ、痛、痛い。。” 人の痛みを喜んでいるかのように、様々は角度でストレッチは続きました。
”この人、昨日、日本から来て、寝不足での参加です。” ナースが応対に来たドクター(金髪、cute)に報告、私の周辺のボランティアも何故か私のベッドに注目しています。 手際よくドクターは、私の手首で血圧測定。 ”血圧と心拍数はちょっと高めだけど、まあ、ゴールした直後だから。 暫く、ベッドで休んでから帰りなさい。” ドクターが去った後は、今度はまた太めの黒人ナースがやってきました。 ”あなた、ここでこれから5分は寝るのよ。さあ、目を瞑って。 私、ここで見張ってるからね。” 渋々、彼女の言葉に従って暫くの休息。 目を瞑ると、色んな事が頭を過ぎります。 あーあー、何とか完走はしたけど、課題が露呈した大会でした。
今回の課題、 1.先ずは、起伏のあるコースに対応できる走力が根本的に不足 2.下痢の克服(走りながらの下痢を抑えるには、先に下痢止めで対応出来たのか? ドリンクの工夫) 3.大会前のコンデショニング(現地2泊の弾丸ツアーでは、やはり難しい。。かな) 4.足痙攣予防の塩分補給はやはり重要。(体は正直でした) くらいかな。
来年は、絶対サブフォー目指します。
なんか、業務報告とも作文とも言えない、冗長な長文お許し下さい。 絶対にA見デスクからはHPアップの許可が出ない文章ですが、載せちゃいます。 これからフルマラソンを挑戦しようとされてるおやじの方に少しでも参考になれば幸いです。
(11/23追記: ゴールタイム書いてなかったですね。。公式タイムは4:24:45 でした。 ブログ中、写真一枚追加しました。)
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2010年11月10日(水)01:16:30
No.112
(おやじランナーズ)
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