こんにちは、おやじの会2年目を迎えるハコです。
おやじの会後援ブログ『世界の車窓から』第一報”雪解け欧州の町並み便り”は、予定より投稿が遅れて皆さんにはご迷惑をおかけしております。 そこで、繋ぎにドイツ駐在時に自作した携帯バイオリンをご紹介して、時間稼ぎをしたいと思います。
小生、ドイツ、ミュンヘン駐在43歳の時に昔からの憧れだったバイオリンを習い初めました。 出張も多く、練習時間もなかなか取れない環境の中、何とか出張中のホテルで夜中にボーイング(弓の前後運動)と運指の練習が出来るよう、安物のバイオリンから音の小さなミュートバイオリン(Mute violin)、その後、携帯バイオリン(Mobile violin)に進化させました。
世にも珍しい携帯バイオリン、どうぞご覧下さい。
これが最初に加工したミュートバイオリンです。 当初、安物楽器(ヤフオクで新品が4,000円。でも初レッスンに持ち込んだら先生に”これは楽器ではありません”と駄目出し貰いました。。)を夜でも練習出来るよう、表、裏板をくり抜いて共鳴押さえました。 ドイツのViolin量販メーカーでも同様のsilent Violinが発売されており、そのwebからくり抜き部のサイズを参考にしました。 ちなみに日本の大手楽器メーカー等が出してるsilent。。は楽器の共鳴を体で感じませんが、このように本体を残すことで楽器本来の振動を感じれるのでbetterと、メーカーのWebでは紹介されています。 ただ、弦の擦り音よりは明らかに若干の共鳴音があるために、思ったほど消音効果が無かったため、(弦の振動を表板に伝える役目の)bridgeの振動を抑えるため金属ウェイトを取り付けました。
次ぎに、これが出張中の運指練習用に、思い切って大改造をして出来た携帯楽器の初期モデルです。 共鳴する胴体が無くなったため、音量は小さくなりました。 しかし、単にテールピースの後ろでボディを切断しただけで、全長が長いため、出張用のキャリーバッグに入らないのが難点でした。 横にあるのが、これまた半分に切断して携帯性を高めた携帯弓です。 これは、使い物にならなかったので、結局、普通の弓を持ち歩く用にしました。
次ぎに紹介するのが、試行錯誤の末行き着いた、私の求めた携帯楽器!!
(これは横からの写真)
(練習するときの姿)
初期型のモデルは、それなりに海外出張に持ち歩いたのですが、全長はバイオリンと変わらないために、出張カバンには入りきらず、不便な思いをしました。 そこで、機内持ち込みキャリーバッグに収まる小型化を目的に改良したのがこのモデル。 テールピース(弦を引っ張ってる金属製の板)を縮め、また、ペグ(弦を巻き取るつまみ)位置間隔を縮める(穴を埋めて、自分でペグ孔を開け直しました)ことで本体長を短縮しました。 アルミパイプで接続することで演奏する際の楽器全長は、本来のサイズをキープしています。
これで、機内持ち込みのカバンにも丁度収まり、人知れず楽器を持って出張に行ったものです。 唯一の問題は、ミュンヘン空港のX線検査で毎回止められて、中身をチェックされたこと。。 モニターに写った形から、彼らが経験した構造物では判断が出来ず、毎回係員からは、”Was ist das ?”(何じゃこれ?)と言われる始末。 その度に、これを組み立てては”Das ist Geige fur Reise.”(旅行用のバイオリンです)と説明すると”Wunderbar!”(すんげえ!)と言われ、拍手喝采(ちょっと大げさ。。) 数週間もすると、変な日本人が持ち込むこの固まりを、楽器と認識してくれたようで、搭乗検査でのカバンの内部チェックもされなくなりました。
さて、日本に帰国して2年が経ちますが、すっかりバイオリンからは遠ざかっております。 この春からは、また練習を始めようかと思ってる今日この頃です。
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