こんにちは、ハコです。 実家でバタバタの10日間を終えホッと一息ついた先週末、横山幸雄のショパンを聴きに行きました。 彼の演奏を聴くのは二回目、前回は四大ピアノ協奏曲(ベトベン5、チャイコ1、ショパン1、ラフマ2)を一気演奏と言う壮絶なプログラムでした。今日のも、ショパン全166曲を2日間で演奏と言う変わりモノ。 流石、ギネスでショパン長時間演奏記録を持つ彼らしい企画。
高校時代の音大志望友人の影響で聴き出したショパン、一時期はとてもハマッてましたが、大人になってちょっと卒業、最近はCDを掛けることも少ないです。でも、欧州駐在中には、「折角なので」彼がジョルジュ・サンドと過ごしたマヨルカ島、ワルシャワで5年に一度開催されるショパンコンクールも体験(どちらも家族旅行でした。唯一の心残りは、パリ市内に残る彼の墓に花を供えれなかったこと。。) 。 数多くの作曲家の中でもやはり好きな一人です。
チケット予約した数ヶ月前、2日間、全4回の公演からお気に入りの曲目が多い第3公演を選びました。 作曲家として円熟してた20後半-30代前半の曲が中心、マズルカやワルツとか、ちょっと好きでない曲目も含まれますが大好きなバラード、スケルツォが一番沢山入ってたのでchoice、ソナタ二番が入ってたのも気に入ってました。その時は父の死の10日後に葬送行進曲(ソナタ二番、第三楽章)の生演奏をこんな間近で聴けるとは思ってなかった。
Op.32-op.49 の全31曲を休憩込み3時間半で聴きました。 感心(失礼な言い方スミマセン)したのは、横山さん全曲暗譜で弾かれたこと。 ネットによれば、"速いパッセージの音色は綺麗が長音は濁って汚い"、って書き込みを見つけましたが、どうしてどうして、私には十分感動的なコンサートでした。 やはり、葬送行進曲が一番心に響きました。 中間部の柔らかな曲調、自然に目頭が熱くなりました。 実家から離れて住んでいたので気持ちの中では未だに父の死が現実味を帯びてないのですが、素敵な送りもの、ありがとうございました。
元々目当てにしていたバラード、スケルツォはそれぞれ良かったのは言うまでも有りませんが、今日の演奏会で今まで気に留めてなかった曲の素晴らしさも再認識。 ポロネーズ5番。軍隊、英雄の有名どころに隠れて知名度ではちょっと劣る曲ですが、敬愛するM.ポリーニさまが確かショパンコンクール本戦で弾いた曲。CDも彼の録音が(評論家筋には)名盤として有名。 ポロネーズ自体、さほど好きでも無いので、ポリーニの硬質な音で始まる録音しか記憶に無く、今日の演奏は全く違った味が有りました。 中間部のマズルカと前後の曲調の対比も面白く、中々いい曲ですね。 最後に弾かれた幻想曲も素晴らしかった。 この曲も、モヤモヤと始まる導入部が好きになれずに、余り真面目に聞いたことがありませんでした。今日の生演奏を聴いて、原曲の素晴らしさを改めて実感、ホントに良い曲です。 高校、大学時代に聴き尽くしたと思っていたショパンですが、まだまだ未発見部分が多くありそう。
これから実家に通う頻度も増えるので、父が残したオーディオ機器で高校時代から集めてたクラシック音楽LPに針を落としてみようかな。 逝く前は大好きな音楽も聴きたくない程弱ってた父、今度は一緒に聴けるよう、 先ずは仏壇横の部屋にスピーカーを設置しよう。 でも、40年前のターンテーブルDP-3000、トランジスタとコンデンサを交換、レストアしないと正しく動かなさそう。 ま、気長にやります。
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