こんにちは、ハコです。 四国ツーリングの二日目は、石鎚山登山のエピソード。 今回のツーリングで、二日目は高松から松山への移動の途中、折角だから山を登ってみようと思ってました。
剣山にするか、石鎚山にするか最後まで迷っていたのですが、初日の剣山方面からのアクセスの悪さに閉口、最終目的地、松山に近い安心感からも石鎚山に前夜に決めました。 山は舐めてはいけません。 ですので、ロードマップはともかく、山歩き用の山岳マップは事前に用意するつもりでした。 先週、イオン横の大垣書店で探すと、”剣山、石鎚山”がセットになった都合よいマップが出版されてるのですが、何故かシリーズNo.53のそのマップだけが売り切れておりました。 ”地元の本屋で買えばいいや。”と、マップを買わずに出発。 それが、失敗でした。。
8/13の朝もよく晴れました。 ホテルでのパッキングを済ませ、出発したのが9時過ぎ。 ナビには、ネットで調べた石鎚山温泉の住所(ここからロープウェイに乗る)を入力し、高松道のインターから高速に入りました。 うちのナビ、完全に信用してはいけないことを、昨日経験済み。 でも、高速の降り口を間違うことは無いだろうと安心してました。 それが、第一の失敗。 高松道から別の高速に分岐するところで、中々次の進むべきレーン表示をしません。 ”はよ、表示出せよ。” 焦っているうち、何気なく徳島道に。。。 あれ、こっち違うんじゃないの。。 ナビは、暫く沈黙。 その後、”再探索中。再探索中。”のアナウンスと共に、到着時間表示が30分遅延。
やっぱ、間違えたか。。 松山方面行くのに徳島道乗ってはいけないって、三歳児でも分かりそうですが、石鎚山の登山口の位置関係も分からず 出発したので、もしかしたらちょっと戻って。。 と、訳の分からぬ思考回路が働いたようです。
徳島道の次の降り口は、約20km先の池田IC。 往復するとエライ時間と通行料のロスです。 そういえば、おやじ仲間の池田先生も四国のご出身、『今日も元気にランニングしてるやろうなぁ。 バイク乗っててもマラソン速くならんよなぁ。』 等と、ボンヤリ考えながら走ってると、路側帯に緊急駐車のスペース発見。 念のために簡易地図で確認するために、一時駐車しました。 地図で石鎚山の位置を確認、やっぱり、進行方向を間違えたことを再認識。
ふと気がつくと、自分が駐車した後、後続の車は疎らに来るだけ、しかも対向車もほとんど来ません。 分岐から2.5km位しか離れてません。 ”ここで、Uターンしちゃおうかなぁ。” 悪魔の囁きが聞こえました。 よーく後続と対向車が来ないのを見て!と真剣に走行車線を見てると、サイレンを回した黄色いパトロールカーが、私を見つけて、駐車してきました。
”故障ですか? 自走できますか??” と制服姿の兄ちゃんが駆け寄ります。 ”え、えっ。大丈夫です。 直ぐに走ります。” 流石に道路公団のお兄さんたちの前で、Uターンする勇気もなく、愛想笑いをして、徳島方面へGO! ひたすら、次のICを目指しました。 途中、やっぱり交通量が少ないこの路線、バイクが途中でUターンしても、絶対ばれないだろうと思いましたが、Uターンすればさっきのパトロールカーには見つかって、四国全土に指名手配張られるかもしれないリスクを考えると、やはり、池田先生の故郷(ちゃうか。。)まで行くしかありません。
池田ICで高速を降りて、折角なので給油して、また池田ICの乗り口で、さっきと逆方向を全速で戻ります。 片側一車線は、前にのんびりドライバーがいると、イラツキますが安全第一で煽ることなく着いていきました。 緊張の乗り換え地点。 やはり、うちのナビ考えるのが遅いみたい。 中々、進行方向を示しません。 が、ここは機械に頼らず、松山方向に進みました。
高速を降りて、ナビの通りに地道を走って行きます。 後、数分で目的地になっても、一向に山深い温泉イメージに程遠い平野部。 ナビが目的地を示した所で、不審に思って停車。 どう見ても、温泉+ロープウェイ乗り場はありません。 仕方なく、「石鎚山」で目的地検索かけて出てきた JR 石鎚山駅 まで行って、情報収集しようと再出発。 幸い2kmほどで、駅に到着。
....完全な無人駅!
駅のポスターにも、石鎚山登山に関する情報は一切なく、仕方なしに、iPadでネット検索。 今朝も、ネットで調べた住所を入力したので、注意しながらいくつかのサイトを調べます。 石鎚山温泉の住所、朝のネット情報はガセでした。 複数のサイトで出てきた住所を再入力し、走り出しました。 到着予定時刻が12時過ぎ。 元々、昼までにはロープウェイを上ってしまうつもりだったので、えらい遅延ですが仕方ありません。
ここからは、順調にライディングして、無事、予定時間に石鎚山温泉に到着。 駐輪して、軽装に着替えてロープウェイ乗り場を目指します。 12:40発のロープウェイに乗れそうです。 缶ビール一本飲んでほろ酔い気分でロープウェイの乗車時間になりました。 これが、ロープウェイと動き出したロープウェイから山を見上げた風景(上段の2枚)
石鎚山は、山岳信仰の山です。 ロープウェイの到着地点から登山口までは約20分の道のりで、登山道に入ってからも、普通の山と違って、修行の為の鎖場やらが続くようです。 ロープウェイ降り場で撮った左下の写真を良く見れば分かるのですが、実はこの地図、よーくは見ないで、ロープウェイを下車後、黙々と歩き始めました。 境内の食堂でざるそばと、ビールで昼食。 流石に飲みすぎは良くないと、ノンアルコールビールを選択。
13:20、登山道に入る門(右下)で手を合わせて一礼、門から登山道へ。 厳しい登りが続くかと思ったら、結構下りが続きます。 大阪で毎日ランニングする池田先生に負けてはいけないと、登山道をゆっくりランニングで駆け下ります。 が、登りは階段が多く、走ることは困難。 確か、パンフにあったコースタイムは、登りが2.5時間とあった気がします。 少なくとも、追い越すことはあっても、追い抜かれることはないので、1.5時間位で山頂に行けるかと、甘く考えてました。
登山とは言っても、単純な登り道だけではなく、登り、下りながら山の奥に移動してる感じ。 ここの登山者は、みんな気持ちよく挨拶してくれるので、こちらも”こんにちはぁ。”と声をかけながら、ハアハアと息を切らせながら行きます。 山ガールと言われるお姉さん達も随分といます。 皆、カラフルなウエアとしっかりしたトレッキングシューズに身を包んで、颯爽に歩いています。 こちらは、いつも緑丘周辺をランニングする格好とほぼ一緒。 腰のボトルホルダーが無い代わりに、バイクの雨合羽を入れたバックパックを背負ってるくらい。 勿論、シューズはくたびれたNBのランシュー。
歩き+走り始めて、25分位でしょうか。 麻美ちゃんに”鎖場は気をつけないと死ぬよ”とアドバイスを貰った、鎖場に到着。 丁度、前をカップルが登っています。 暫く待っても、中々進まないので、横の山道登って彼らをパスし、鎖を握りました。 確かに、鎖をしっかり握らないと、落ちたら大怪我or死亡事故もありそうな岩場です。 やっとのことで上りきり、腕時計を見ます。 丁度、30分。 ランニングしたとはいえ、えらく早く着いたなぁ。 と、山頂からの記念撮影。
この時は、天気も良く爽快な視界が開けます。 ぐるっと、周りを見渡すと、何か変。。 西日本最高峰の頂上の割りに、何で向こうの山のほうが高いの。。?
上り始めの看板にあった、【試し鎖】 の意味が分かりました。 ”道理で、短時間で着いた訳だ。。” そうしてるうちに、さっきのカップルが岩場の頂上に到着。 『どうも、ここは山頂ではないみたいですよ。 ほら、あっちに歩いてる人らがいるでしょ。』 がっかりした彼女の顔が忘れられません。。 私も、苦労して上った鎖を下るのは気分的にもしんどかったです。 皆そうでしょうが、下りの方が怖かった。。
後で知ったのですが(その時は、もうすぐ山頂と勘違いしてました。。)、試し鎖場は、中間地点かそれよりも手前で、山頂までの道のりはまだまだ長かったのです。 実はさっきの岩場の頂上で、(後は下山だけと思って)ドリンクを飲み干してしまってました。 鎖を降り切り、山道を進むと、休憩所にでましたが、もうすぐ山頂と思ってたので、ドリンク補給もせずにGO。
ここからが結構長かったぁ。 30分以上歩いたところで、前の景色が開け、山の頂上に続く道のりが見えました。さっきの写真の右下がその光景です。
で、暫く行くと噂の鎖場(本物)が出現。
左上が二の鎖の入り口。 右上が鎖場の途中で下方を撮影。
ここを上ってるときに、携帯電話が鳴りました。 山に弱いsoftbankなのにまあ、珍しい。 岩場の途中で、片手に鎖、もう片手で携帯を耳元に当てました。
”もし、もしぃ?” 麻美 ”いまどこですかぁ?” 私 ”二の鎖場の途中だよ。 ホントに手を離したら死ぬねぇ。今日は予定 通り、お願いね。” 麻美 ”そんな取り込み中なら、今は良いです。 第三の鎖は、びびって上ら ない人も多いです。 無理しないで。 気をつけてぇ。”
と早々に電話を切り上げましたが、何となく元気を貰った感じ。 麻美の為にも、ここで死ぬ訳には行かない。
折角携帯電話出したので、ここで一枚撮影(左下)
第二の鎖を登りきり、暫く行くと、最後の難関 第三の鎖の登り場に到着。 一人上を見ながら、躊躇する男性と軽く会話を交わし、先に行かせて貰います。 確かに、鎖を引きながら上ってきたので、バイクライドの握力低下に加え、上腕の筋肉の張りがあります。
リ○ビタンDの宣伝に使えそうなsituation。 最後の鎖場は、岩の斜度が垂直に近いのと、長年の足裏との摩擦で、岩がやたら滑りやすいので、ちょっと緊張。 でも、太い鎖の繋ぎ部分にしっかりと足を乗せ、下を見なければ特に問題なく上りきれました。 右下のピンボケ写真が岩場の雰囲気出てるでしょ。
やっと、山上に到着。 結局、登山口の門をくぐって、1:50経過してました。 ”あの、練習鎖を上らなければ、20分は短縮出来たのになあ”
山上には山小屋があり、某炭酸飲料が550円なり!! ドリンク抜きで1.5h歩いて来たので、その旨さ、格別でした! 残念ながら、山上ではガスが出てて、視界は×。 試し鎖の岩場頂上の方が、景色は楽しめました。
飲料を飲み干し、記念に安全祈願のお守りを頂きます。 証拠写真撮影後、450円のお茶PETボトル(高っ!)を買って、下山開始。 さっきから、雲行きが怪しく、いつ雨が降るか分からない感じ。 下りは、鎖場はパスして、迂回路を駆け足で行きます。 ゆっくりと下山する家族連れには短パン、オレンジ色Tシャツ、ランシューのおやじが山道を早足で降りるのは奇異に映ったことでしょう。
登山口の門までの下山タイムは、62分 でした。 それから土産屋を覗いたり、ぶらぶら散策。 遠くに雷の音はしてましたが、ロープウェイで下山した時も、雨は大丈夫。
バイク乗る格好に着替えて、今晩の最終目的地、松山に向けて出発準備。麻美ちゃんのマンション住所をナビ入力し、最後に**チェッカーで呼気に全く問題無いことを確認して、出発。 ここから松山市内までは、うちのナビも間違わずにガイドを果たし、1時間で無事到着。 あー、疲れた。
松山での出来事は、後編で。 では、では。
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